6~11歳の顎を広げる矯正治療

赤いランドセルを背負った笑顔の女の子の写真

子どもの矯正治療では「床矯正」という装置を使うことがあります。小児矯正の代名詞ともいえる装置で、適切な時期に使用すれば、歯並び・噛み合わせの問題を自然な形で解決できます。

顎の発育を正常に促す「床矯正」

黄色い拡大床の写真

床矯正は、取り外し可能なマウスピースタイプの矯正装置です。顎が発育する力を利用して、顎骨や歯列の幅、長さを拡大します。その結果、すべての永久歯をきれいに並べることができる十分なスペースが作り出されます。つまり床矯正は、きれいな歯列を構築するための土台作りなのです。

床矯正は始める時期が重要

顎の発育は、ある時期に活発となります。一般的には6歳くらいから発育の速度が上がり、11歳くらいには減速していきます。ですから顎の発育する力を利用する床矯正は、6~11歳くらいに始めると良いです。この時期を逃すと、床矯正によって得られる効果が大きく減弱します。

床矯正のメリット

1.学校にいる時は装置を外せる

床矯正の装置は、1日8時間以上の装着で、適切な効果が得られます。自宅での装着時間が守れていれば、学校にいる時は装置を外すことができるのです。つまり、学校の友達に知られることなく、歯並びの治療を進められます。
寝てる時のみの装着で治療することが可能です。

2.矯正に伴う痛みが少ない

成長期に行う床矯正は、顎が発育する力を利用しながら歯を動かすことが可能なので、一般的な歯列矯正よりも痛みが少ないです。

3.歯磨きがしやすい

床矯正の装置は、歯磨きの際に取り外せます。いつも通りに歯磨きできるため、矯正中にむし歯リスクが大きく上昇することもありません。

4.永久歯を抜く必要性が低くなる

床矯正で、顎の発育の遅れを取り戻し、永久歯をきれいに並べるための土台が手に入れば、便宜抜歯の必要性が低下します。すべての永久歯を残したまま、理想的な歯並び・噛み合わせを追求できます。

床矯正のデメリット

1.装置の装着時間・期間は厳守しなければならない

床矯正の装置は1日8時間以上、それを数ヵ月から1〜2年にわたって継続しなければなりません。そのためにはお子さんのやる気と保護者の方の協力が必要不可欠です。

2.歯並びを細かく整えることができない

床矯正に期待できる主な効果は、顎の拡大です。個々の歯の傾きや位置の異常は、歯列矯正でなければ改善できません。

3.後戻りのリスクがある

顎の骨を拡大することができる床矯正は、歯列矯正よりも後戻りのリスクが低いです。けれども、遺伝的な要因や口腔習癖によって、元の状態に戻ってしまう可能性もゼロではありません。そのため当院では、床矯正にMFT(筋機能訓練)という、口腔周囲筋を鍛えるトレーニングを組み合わせることが多いです。

4.永久歯の抜歯が必要になることもある

床矯正を受けても、お子さんの歯並び・噛み合わせの状態によっては抜歯が必要になることもあります。

床矯正装置の使用方法

床矯正の治療器具の写真

床矯正で使用する装置は、樹脂製のプレートと金属製のワイヤー、装置を前後もしくは左右に開くネジによって構成されています。装着や取り外しがしやすい装置ですが、不適切な力が加わると壊れてしまうため、正しい方法で取り扱うように注意しましょう。

装置の装着時間

床矯正の装置は、1日8時間以上の装着が義務付けられています。その時間を下回ると、歯や顎の骨が元に戻ってしまうことから、装着のルールは厳守するようにしてください床矯正の装置を装着している時間が長いほど治療効果も高くなります。

装置の使い方

装置の中央に設置されているネジを定期的に巻くことで、矯正力が発揮されます。ネジを巻く量や頻度は、歯科医師の指示に従ってください。

床矯正治療でよくある質問

Q.

床矯正は痛いですか?

A.

強い痛みを感じることはほとんどありません。
はじめは、装置の違和感や異物感、ちょっとした圧迫感などに悩まされるかもしれませんが、子どもはすぐに慣れます。骨もやわらかいため、歯列矯正のような痛みは生じないでしょう。

Q.

装置に慣れるまでどのくらいかかりますか?

A.

数日から1週間程度で慣れるお子さんが多いです。
子どもの適応力は大人よりも高いので、過剰に心配する必要はありません。

Q.

矯正中の食事や歯磨きはどうなりますか?

A.

いつも通りに行えます。
自宅にいる場合でも食事と歯磨きの時には装置を取り外せます。

Q.

治療期間はどのくらいですか?

A.

一般的には1~2年程度の期間を要します。
お子さんの歯並び・噛み合わせ・顎の状態によっては数ヵ月で終わることもあれば、3年以上かかる場合もあります。

Q.

床矯正は何歳から始めた方がいいですか?

A.

6~9歳くらいから始めるのが一般的です。
永久歯が生え始めて、顎の骨の発育が活発になっている時期を見てスタートします。

Q.

永久歯は抜かなければなりませんか?

A.

永久歯を抜かないことを目標に、治療を進めていきます。
床矯正で顎が拡大され、十分なスペースが確保されれば、永久歯を抜く必要性も低下します。

矯正の無料相談のご案内

カウンセリングを受けるお母さんと女の子2人の写真

門真おとなこども矯正歯科では、子どもの矯正治療の相談を無料で承っております。
カウンセリングを受けたからといって、必ず治療を始めなければならないというわけではありません。
まずはお子さんの歯並び・噛み合わせに問題がないかを調べてみませんか?

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