2025.08.02

はじめに
今回は、10代の患者さまの「ガタガタ(叢生)」と「反対咬合(受け口)」をマウスピース矯正で治療した症例をご紹介します。
「中学生でもマウスピース矯正ってできるの?」「反対咬合にも効くの?」といったご質問をよくいただきますが、この症例からも可能性を感じていただけると思います。
初診時の状態
- 年齢:10代
- 主訴:前歯の噛み合わせが反対で、ガタガタも気になる
- 診断名:反対咬合を伴う叢生
- 治療の選択肢:
- ワイヤー矯正
- マウスピース矯正
- 実際の治療計画:マウスピースにて反対咬合と叢生を改善させたあと、小臼歯の顕著な叢生部分(右側第二小臼歯)をワイヤーにて改善させる
ガタガタ・反対咬合を放置すると?
■ ガタガタ(叢生)のデメリット
- 歯みがきがしにくく、虫歯や歯周病になりやすい
- 見た目のコンプレックスにつながりやすい
- 噛み合わせのバランスが悪く、顎関節に負担がかかることも
■ 反対咬合(受け口)のデメリット
- 前歯で食べ物を噛み切りにくい
- 発音に影響が出ることがある(特にサ行・タ行)
- 成長とともに下顎が前方に発達しやすく、骨格的なズレが進行する可能性
- 横顔が強くしゃくれて見え、大人の場合は外科手術が必要になることも
治療内容
- 使用装置:マウスピース型矯正装置(インビザライン)
- 治療期間(途中経過):5ヶ月
- 装着時間の目安:1日20時間以上
- 補助的な処置:顎間ゴム・IPR(歯の間をわずかに削る処置)を少量実施
治療前
最初に来られた際の写真です。上の前歯が下の歯よりも内側にあり、ガタガタになっています。


治療経過(5ヶ月後)
治療開始からわずか5ヶ月で、
✅ 前歯のガタガタがかなり整いました
✅ 前歯の噛み合わせも改善しました
写真で比較すると、その変化は一目瞭然です。


この後、右上の小臼歯をきれいに並べるため、上のみワイヤーを装着して改善を図っております。(マウスピースでは時間がかかる歯の動きのため)
マウスピース矯正のメリット・デメリット
■ メリット
- 目立ちにくい:透明で目立たず、思春期でも使いやすい
- 取り外しが可能:食事や歯みがきがしやすい
- 痛みが少なめ:ワイヤーに比べて違和感が出にくい
■ デメリット
- 装着時間が重要:1日20時間以上装着できないと効果が出にくい
- 適応できないケースもある:顎のずれが大きい場合はワイヤーの方が適していることも
- 紛失や破損のリスク:自己管理が必要
当院のこだわり
当院では、成長期の患者さまに対して
- 顎の成長を正しくコントロールし
- 必要に応じて補助装置を併用しながら
- 長期的に安定した噛み合わせを目指した治療を行っています。
マウスピース矯正もワイヤー矯正もライフスタイルや希望、歯並びに応じてどちらが適しているかご提案しております。
成長期を活かした治療計画によって、マウスピースでもワイヤーと同等、もしくはそれ以上の成果が得られるケースも多くありますのでぜひご相談ください。
まとめ
10代の反対咬合やガタガタにお悩みの方でも、
マウスピース矯正でここまで治せるケースがあります。
「反対咬合=ワイヤーしか無理」
「マウスピースは大人向け」
そんなイメージをお持ちの方も、ぜひ一度ご相談ください😊
年齢・性別 | 10代 女性 |
治療内容 | マウスピース型矯正装置 |
治療期間 | 5か月 |
リスク・副作用 | 装置装着時の歯磨きが不足すると虫歯の可能性があります 装置の使用が守れない場合は治療結果に差が出ます 歯の痛み、虫歯や歯周病、口内炎、発音障害、歯肉退縮、歯根吸収、歯髄壊死、食事制限、知覚過敏、治療後の後戻りなど |
治療費用 | 検査診断4.4万 装置施術料84.7万(ただしこの金額はワイヤー込み。非抜歯マウスピースのみの場合は79.2万)保定装置6.6万 |
最後に
矯正治療は、人生でそう何度も経験することではありません。
だからこそ、見た目・機能・長期安定性のすべてを大切にした治療を受けていただきたいと考えています。
「歯並びが気になってうまく笑えない」
「ロゴボが気になるけど、老けて見えるのは避けたい」
「自然な横顔で矯正治療をしたい」
そんな方は、ぜひ一度当院までご相談ください。
土屋 聡 (歯学博士)
門真おとなこども矯正歯科 院長
日本矯正歯科学会認定医
インビザラインドクター
北海道矯正歯科学会
📍京阪大和田駅 徒歩2分
門真・守口・寝屋川・大東エリアの歯並び専門クリニック
門真おとなこども矯正歯科
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